the Family Photograph

映画『東京家族』、2013

どの社会においても家族は最も基本的な社会構成集団であり、重要な社会システムの一つとして望ましい家族像に対する関心が続けられてきた。

家族とは、家族構成員の中で境界があり、家族構成員各自は自意識を持ち自分が感じて考えることを受け入れ、様々な変化に適応していく、自由な意思表現が可能な集団を意味する。 (Goldenberg、2002)

家族の標識は、家族を知っている人たちにとっては親密に感じられることができる手段でもあるが、家族を知らない人にとっては無意味な標識にすぎない。また、家族の話を人に話すことを否定的に見る見解が多い。しかし、社会の最も基本的な形態の一つである家族を家族写真の変化を通じて、改めて定義することは意味があると考えられる。

産業革命以降、写真機やスマートフォンなどの発達で簡単に写真を撮ることが可能となり、誰でも家族写真を所有し写真を見ることで家族間の結束を形成できるようになった。 特に、家族構成員が全員写った写真は世代の歴史が記録される重要な写真であり、家族の結束力を高める手段になることもある。過去に撮った写真から見ると、今は誰かもわからない人と一緒に写っているものもある。幼い時撮った写真はまたは撮ることができない。

家族の形は、社会の産業化、都市化、西欧化よっては変わりつつある。核家族と家族中心で個人中心に変わって、家族の概念、やはり変化している。このような現象は、これからも続く見通しだ。

そのなかでも家族という集団の家族写真が持つ機能に注目したい。また、社会的文化のなかでの写真館の意味を現代の家族写真の変化のなかで見ることもできるだろう。写真の時代とともに変わってきた家族写真の変化を調べることで、現代の家族構成、家族成立の変化を探る。